1月に滞在した北海道の二子渉さんのもとで再び、
3月に約1週間ずつ2回、育児&家事サポートをさせていただきました。
その滞在で得た気づきについてお伝えしています。
今回は「二子さんご夫妻(中編)」です。
前回の記事はこちら
二子さんご夫妻が、
多くのカップルと大きく異なり、とても特別なお二人である
と思わせる最大の魅力は
「愛と真実にもとづく関係」を築き続けていらっしゃるからでしょう。
お子さんを愛する様子からもわかるような
「嘘偽りのない、裏表のない在り方・表現で
お互いを常に明かし合いながら、相手と関わり合う」
ということを続けていらっしゃるのです。
心理学の世界では「パートナーは自分の鏡」であると言います。
これは、「パートナーは自分に似ている」ということではなく、
パートナーを鏡として、パートナーとの関わりをきっかけに
常に自分を見つめる・内観し続ける
(それをやるのに最良の相手をパートナーに選ぶ)
というようなことです。
この「自分と向き合う」というのは
自分のすべてに向き合うことなので
相当な気力と労力が必要です。
正直とても大変なことです。
でも、二子さんご夫妻は、出会ったときから
これをずーっと続けていらっしゃるとのことでした。

それが長い間できているのは、
「二子さんたちは相性がいいからでしょ?」
という言葉で片づけられてしまうかもしれませんが、
お二人の性格(性質)や好みは結構異なっているとか。
お互いに、自分の良いと思うものを、
自分と同じように理解してほしいけれど
望むほどの反応をもらえないとか。
「相手がもっとこうだったらいいな」
と思うこともあるとか。
自分と相手の意見が合わないとき、
自分の意見を通したくて、認めてほしくて、
「防衛的な子どもの意識」になって
説得してみたり、攻撃的な言葉を投げたり、
ということが多くの場合で起こりがちですが、
お二人はともに、常に、
「成熟した大人の意識」で在り続ける、
在り続けようと努力していらっしゃいます。
ご本人たちは、
「成熟した大人の意識であろうと努めているけれど
毎日のように防衛的になってるんだよ。
声も荒げるし、場をコントロールしようともするし…」
ということでしたが、
正直、私はお二人が、防衛的になっている場面を
ほとんど見かけませんでした。
私から見えたお二人は、意見が違う場合
落ち着いて「自分はそうは思わない」ということを伝え、
相手も「そうなんだね」と淡々と会話していらっしゃったのでした。
場合によっては、「あなたに理解してもらえないのが歯痒い」
とおっしゃることもありましたが、
こうして、「あくまでも自分の思いをそのまま伝える」
ということをされていたのでした。
また、桂子さんは体調を崩されていた時期だったので
二子さんが担う家事や作業などは、
一般的な家庭の男性よりも多かったと思います。
たいていの場合、「こんなにやってあげているのに」
と被害者のように言いたくなりそうなときでも、
二子さんは悠然とこなします。
お仕事もあって普通に忙しいのに、です。
たいていの場合、「私、具合悪いんだからやってよ」
と押し付けがましく言ってしまいそうなときでも、
桂子さんは「ありがとう」を二子さんに毎回伝えます。
体調も万全ではないのに、です。
私たちは誰でも、ほんのちょっとしたことで
「防衛的な子どもの意識」になってしまうこともあるでしょうが、
「成熟した大人の意識」で在り続ける、在り続けようと努力することは
お互いに思いやること、
関係を良い状態に保ち、深化させることにもつながっていくのだと、
お二人にしっかりと見せていただきました。